この記事は、夢と野望を持って銀行から長期借入れをした結果どうなったかを書いています。
この記事を読むと、長期借入金は会社が破産するまで続くものだということがわかります。
起業を夢見ている人には、こころの底から起業してほしいと思っていますが、長期の銀行融資を考えているなら、もう一度考え直してほしいと思います。
長期に借入れには手を出してはいけない
銀行から長期でお金を借りてまでやらなきゃならないビジネスならやらない方がいいです。
5年なんてあっという間かも知れませんが、それが5年で終わらないから長期借入れなんです。
銀行はお金を借りるところではありません。
預入れるところなんです。一度借入れに手を出したら抜けられなくなります。
借りるくらいならそのビジネスはやめた方がいいです。
長期借入れに手を出してはいけない理由
長期といっても、3年、5年、7年です。5年が一般的です。
5年なんてあっという間に感じます。
しかし、5年で返済して終わるということはありません。
仮に運転資金として、1千万の長期借入れを5年の60回支払いとします。
細かい利息計算は別にして、頑張って4年間返して残り1年となると、残債は200万ちょっとです。
ここまで、なんとか頑張りました。すごいです。
と思っていたら、銀行は借り換え融資の提案をしてきます。

社長!お借換えしませんか?
3年目の決算が終わる
会社を設立してあっという間に3年が過ぎ、3冊の決算書ができあがったころに、銀行渉外課が会社にやってきたのは偶然ではありません。銀行融資の始まりは会社破産へのカウントダウンの記事にも書きましたが、当社にも銀行マンがやってきました。
3冊の決算書は予定通りとまではいいませんが、当時はまだ借入れをしなくても、何とかなる状態でした。
5年返済の長期借入金
運転資金として、5年返済で銀行から融資を受けました。
借りたお金で何かをすぐ購入するわけではありませんので、そのまま借りたお金を銀行口座に入れておけば問題はないと考えてました。
運転資金とは、原材料・商品等を仕入れてから支払いを行うまでの期間と、仕入れた原材料・商品を一定期間在庫として保管し、商品・製品を売り上げて代金を入金するまでの期間の時間的なズレを補うための必要資金を言います。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
ただ銀行口座に入れておけばいいとはいえ、利息は払わなければなりませんので、利息分だけはマイナスになります。しかし銀行とのお付き合いもあるし、本当に困ったときのために余裕があるうちに借りておこう。
使う予定がなくても銀行口座に入っていれば気持ちも楽だからと考えました。
ちょっと足りなくなる
少し仕入れが増えたのと、従業員のボーナス支給が重なったり、などなどがあって少し資金が足りなくなりそうな月がありました。

借りてて良かったかも
何年間頑張れるか
5年返済の4年間いや、3年間過ぎまで問題なく返済できていたなら、銀行のほうから借換えの提案があります。
また違う銀行から「是非うちの銀行で借換えしてください!」という営業もあります。
いいことは続かない
最初のうちは業績も順調だった会社も、一気に悪化することはあります。
なんとか持ち直そうと頑張りますが、マイナスに転じたものをなかなか元に戻すことは容易ではありません。
少しずつ現金が減り始めます。
債務超過
会社が債務超過になると、現金はさらに減っていきます。
その勢いは恐ろしいものがあります。
借換えしたばかりなのに運転資金はすぐに底をついてしまうようになります。
こうなってしまうと、こちらから銀行に「また借換えしたいんですけど・・・」という話しをすることになります。
これは非常につらい状況です。
借換えの借り換え
最初に5年返済で借入れして、4年経って借換えして、次は3年経ってまた借換えして、その次は、2年半経って借換えして、そして、2年経って借換えする。
そして気がついたら、昨年借換えしたばかりなのに、また借換え?
こうなったらもう会社破産は目前です。
カウントダウンが始まっています。
でもそれを認めないで頑張ってしまう経営者はたくさんいます。
でも、それはただの延命治療でしかないのです。
借換え手数料
借換えするときは、そのたびに手数料が発生します。
その分だけでもマイナスです。
それでもそんなことを気にしてなんていられなくなります。
債務超過は怖いです。
資金がないと商売できない
そうはいってもビジネスをやる上で、運転資金は必要です。
現金がないと仕事はやりにくいのは確かですし、銀行融資の資金を上手に使ってビジネスを拡大してくことは大切です。
上手くやれば利益を出すこともできると思います。
私もそのつもりでした。
長期借入れはやっぱり危険
5年で完済予定の銀行借り入れだったのに、20年も最初に借りた金額のまま継続中です。
いつまで続くのでしょうか。
借換えをするたびに地獄の日々の延長です。
借入れする前にもう一度よく考えてください。
銀行の長期借入れは会社が借りるのですが、社長は連帯保証人になります。
つまり社長が借りているのと同じです。
自分の会社とはいえ、そんな責任を全部背負っていいのでしょうか。
借りたら最後です。
出口はありません。
もし出口があったとしても、想像よりも怖い現実が待ち受けています。
借りなくてもナントカなるなら、借りないでください。
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